蚕糸・絹業提携支援センター
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コーディネーターの役割と活動について
1.提携システム確立計画のポイント

蚕糸・絹業提携支援緊急対策事業(以下「本事業」と言います。)におけるコーディネーターの役割は、一言で言えば、本事業の提携システム確立対策事業(以下「確立対策」と言います。)に移行できる蚕糸絹業提携システム(以下「グループ」と言います。)を構築することです。
確立対策を実施しようとするグループは、確立事業計画書(以下「計画書」と言います。)を策定し、(財)大日本蚕糸会会頭(蚕糸・絹業提携支援センター長)の承認を受けなければなりませんが、蚕糸・絹業提携支援緊急対策事業業務方法書第16条第2項の要件を満たす必要があります。このため、蚕糸・絹業提携支援センター(以下「センター」と言います。)が計画書の審査をする際には、次の3点を特に重視することにしています。


@ 計画書は「グループの構成員」全員がしっかり話し合った上で作成されたもので、全員が納得しているか。特に、グループの契約書又は規約書(以下「規約書等」と言います。)は、そのようになっているか。

A グループが計画している絹製品の種類とその上代の設定、販売量、販売方法等は、交付金が無くなった以降も養蚕農家に再生産可能な繭代を払えるものになっているか。

B 上記@及びAは無理のないもので、長期間継続していけるものであるか。

2.コーディネーター活動の留意事項

したがって、グループを構築しようとするコーディネーターは、これらの要件を満たすため、主に以下の活動をすることが主な役割ということになります。
なお、計画書及びグループの規約書の策定マニュアルがセンターのホームページに掲載されていますので、一般的事項については、そちらを参考にして下さい。

(1)構築しようとするグループの構成員と、それぞれの役割分担、事業活動等について十分話し合った上で合意を形成する。その際、特に以下の事項に留意して下さい。

@ 合意の形成に当たっては、グループ責任者対その他の構成員という構図ではなく、全体が集まる機会を必ず持ち、同じ船に乗った運命共同体として全員が同じコンセプトを持って事業に取り組むようコーディネートして下さい。

A グループの責任者は、白生地・染潰・前売問屋等のいわゆる川下により近い者がなることが多いことから、コーディネーター(グループ責任者又はそれに近い方がなることが多いと想定される。)は、特に川下から最も遠い位置にある養蚕農家、蚕種業者等とは、直接、かつ、十分に話し合うようにして下さい。また、いわゆる川上に近い位置にいる農協や製糸業者(OBを含む。)の方にサブコーディネーターになってもらうことも有力な考え方ですが、すべてを任すことはせず、極力養蚕農家等との接触を持って下さい。

B 参加する養蚕農家の範囲、形態等により調整の仕方が異なってくることから、農家はもとより、関係する農協、製糸等とよく調整の上、その考え方を明確にしておいて下さい。

例えば、参加養蚕農家について、
・県域を越えるのか、農協単位か数農協になるのか
・農協組合員全体か一部か、一部であれば、不参加の農家の位置づけ、関係製糸との調整
・農家が生産する繭の全体か、一部の蚕期か、一部であれば、他の蚕期の繭の取扱い
等についての考え方を明確にすることです。


C 以上のようなことから、養蚕農家が関係している農協、製糸業者、蚕種業者等との調整が必要になる場面が多いので、必ずしも構成員にする必要はありませんが、これらの関係者の理解を得ることに十分配慮して下さい。
特に蚕種の製造には、品種によっては注文してから1年以上の時間を要するものもあり、蚕種関係の調整には十分な時間をとって下さい。

(2)計画書中の「グループの構成員」全員がしっかり話し合った上で、全員が納得した「グループの契約書又は規約書」を作成する。

本事業に取り組むことは、計画書の提出責任者(グループの代表)はもとより、農家を始めとしてグループ関係者全員が、この計画に命運を懸けることを意味します。すなわち、農家は、繭の売り先を限定することになり、しかも国からの繭代の補填は無くなりますので、グループが解散すれば養蚕経営を止めざるを得ないことになります。一方、この繭を加工し生糸・絹織物・絹製品として販売する関係者は、その原料を特定の農家に依存することになり、その生産量が確保されなかったり品質が悪かったりしたのでは、グループ参加企業の経営を左右することになりかねません。そのため、計画書の内容をグループ構成者全員が一致協力して達成し、長期的に実行していかなければなりません。 したがって、グループの代表者が構成員に対して一方的に何かを約束すれば良いものではなく、構成員全員が自ら実行することを前提として了解した計画書であることが不可欠であり、このことを文書の形にしたものが契約書又は規約書なのであります。
このため、センターは、農家はもとより構成員全員が集まった会合で了解されたものになっているか又は集合する代わりに構成員全員が押印した規約書になっているかを、必ず確認することになります。
規約書等の作成に当たっては、上述のほか、以下の事項に留意して下さい。

@ 規約書等に定める「再生産可能な繭代」は、当該品種の標準繭について定めるものであるので、標準繭とは何か(評価する品質等の項目とその数値)及びその検定(鑑定)の仕方について、グループ内で十分検討した上で決定します。

(事項例)
・解じょ、選除繭歩合、繭糸長、繭糸繊度、生糸量歩合等

A 絹製品(商品)から訴求する(チームとして求める)織物、撚糸、生糸、繭等の品質の項目とその水準及び品質による格差金について、同様に決定します。特に繭代については、品質格差を設ける項目及びそれらの格差金について、養蚕農家並びに関係する農協及び製糸、更には必要があれば県等の関係者も加えて十分話し合った上で決定します。

(例示)

・解じょ・・・○%以上+○○円/s
○%〜○%+○○円/s
○%〜○%0円
○%未満−○○円/s


・繭糸繊度・・・・・2.8デニール以上−○○円/s
(細繊度品種の場合)2.8〜2.5デニール−○○円/s
2.5〜2.3デニール+○○円/s
2.3デニール未満+○○円/s


B 毎年決める繭代(実際に支払う繭代)は、計画書(規約書)にある「再生産可能な繭代」を下回らない限り、蚕期別に異なっても問題ありません。(増産を刺激するために、特定蚕期の繭代をアップする等)

C 繭代の支払方法(農家に直接、生糸代に含んで、織物代に生糸代及び繭代を含む等。また、交付金が無くなって以降の支払い方・・・販売する生糸の量、価格、支払時期等をグループで合意して上で、製糸が支払う等)、産繭量の確認方法、繭の集荷・輸送方法とその代金等、繭の流通に関する事項は、あらかじめ決めておく必要があります。

(3)繭代以外にも、可能な限りグループに関係する加工費(生糸、織物、原糸加工、染色等)や蚕種代を決めておくようにする。
すなわち、これらの価格は、交付金が無くなった以降もグループとして保証していくものであり、それは、販売するアイテムの種類とその上代及び販売量、更にはそれらの販売方法等によって左右されるものであることから、原料・素材である、繭、生糸、撚糸、織物等の品質、生産量等も含めて時間をかけて検討し、その達成に向けてグループの構成員全体が行動するよう、コーディネートしていく必要があります。

(4)グループの活動を長い期間継続していくためには、生産・販売等の計画はゆとりのあるものにする必要があるので、どの様なアイテムを、どのくらいの上代に設定し、どのくらいの量を生産するのか等についての計画は、ぎりぎりなものにならないようにする。

(5)消費者に当該グループの絹製品について理解をしていただくためにも、計画書の提出に併せて純国産絹マークの使用申請も行うように準備する。

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