蚕糸・絹業提携支援センター
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(問32)提携システム確立事業計画書の中で、「養蚕農家の再生産可能となる繭代水準」とはどのくらいですか。また、特殊蚕品種の場合はどうですか?

繭・生糸の生産、繭代補填及び生糸価格について (問32)提携システム確立事業計画書の中で、「養蚕農家の再生産可能となる繭代水準」とはどのくらいですか。また、特殊蚕品種の場合はどうですか。

1 農業生産条件等により繭生産費にはばらつきがありますので、全国一律の「再生産可能な繭代水準」を決めることは適切ではないと考えますが、
@ 平成17年度から19年度の3年間における普通蚕品種(春嶺×鐘月、錦秋×鐘和等)の全国平均の繭代は約1,800円/sとなっていること(優良な繭は2,000円を越える水準にもなっております。)。
A 他方、この繭代水準では養蚕経営が続けていけないことから養蚕農家がこの20年間で50分の1に激減しているので、これを打開するために本対策が策定されたこと。
B 更には、大日本蚕糸会が調査している繭生産費の調査結果等
を考慮すると、普通蚕品種の標準的な品質の繭で2,500円/s以上の繭代水準が、本事業を行う提携グループに求められるのではないかと考えます。

2 また、高品質な繭の生産にインセンティブを与える観点から、この標準的な繭代に上積みされる品質加減算の額は、養蚕農家と十分話合いの上、これまでの水準より大きくすることが望ましいと考えています。

3 特殊な蚕品種の繭代については、蚕種代、育蚕経費、単繭重(500グラム当たりの繭の粒数)、生糸量歩合、解じょ率等が普通蚕品種とは大きく異なる場合が多く、また、特殊蚕品種に求められる繭の形質(細繊度、繭色等)が発現されているかどうか等の普通蚕品種にはない要件もありますので、養蚕農家、関係農協、関係製糸業者等と十分話し合って決める必要があります。

なお、単繭重の軽い原種の繭及び三眠蚕繭については、掛り増し経費を考慮し、交付する助成金の算定の際に、繭生産数量補正を行うことができることとしています。
(蚕糸・絹業提携支援緊急対策事業業務方法書別表2の(1)のイの(注)2を参照)

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(問33)これまでの提携グループは、春繭又は晩秋繭を対象としているタイプが多く、初秋繭を除いていることが多い。これが一般的になれば、特に多回育をしている大規模養蚕農家を中心に養蚕経営は成り立ちません。この初秋繭対策をどのように考えているのですか。

1 養蚕農家の多くは、年間を通した繭生産と、複合している作目(米、野菜、きのこ類等)の生産による収入を合わせて農業経営を確立しており、初秋蚕期の繭が使える多様なアイテムを検討していただく等、提携グループ内の養蚕農家が年間を通して生産する繭全量を、当該提携システムの中で利用する事業計画となるよう指導してきているところです。

2 現在、提携グループを構築するために活動しているコーディネーターの多くは、蚕期によって異なる繭の品質に応じて、企画販売するアイテムを工夫する等、当該提携グループに参加している養蚕農家が生産する全蚕期の繭を使っていく事業計画になるよう努力されています。

3 しかしながら、どうしても初秋蚕期の繭が使えないケースもありますので、提携支援センターとしては、繭の品質をあまり問わない低張力太繊糸(ふい絹)を使った絹製品の開発、真綿製品やつむぎ糸を使った絹製品への一層の活用等について、技術的側面のみならず、販売促進のためのパンフレット作成等、多面的な支援をしていきたいと考えています。

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(問34)提携グループの繭流通及び繭代金の流れはどのようになるのですか。

繭の流通については、一部の例外を除いて、当該提携グループ参加の養蚕農家から農協を経由して、提携グループ参加の製糸工場等に輸送されることになります。
繭代金については、「提携グループに対する助成金」や「提携グループの自己負担金」を財源として、提携グループ自身が提携グループ参加養蚕農家に、提携グループで決定した繭代金を支払うことになります。
この場合、提携グループが直接養蚕農家に繭代を支払うことは、煩雑なことが多いことから、
@ 提携グループ→農協→養蚕農家
A 提携グループ→製糸業者等→農協→養蚕農家
等のルートが考えられます。
いずれにせよ、提携グループ内や関係農協等とよく話し合って支払い方法を決定して下さい。

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(問35)繭の生産数量について、提携グループが扱う繭とそれ以外の一般の繭代補填の繭に分かれる場合が想定されますが、誰がどのように確認するのですか。

提携支援センターが養蚕産地毎に、提携グル−プからの報告と一般の繭生産に対する現地農協等との報告を突合して確認しています。
(1)提携グル−プからの報告
提携グループ毎に、蚕期別に、農協(又は農家)、受入れ製糸会社及び提携グループの責任会社の3者確認がなされた(押印)「繭受け渡し確認書」を提携支援センターに提出します。

(2)一般の繭(提携グループに入っていない繭)
蚕期別に、農協とJA全国農業協同組合連合会との2者確認がなされた(押印)「繭受け渡し確認書」を提携支援センターに提出します。

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(問36)新しい蚕品種(繭)はどうしたら手に入るのですか。

1 養蚕農家が飼育する普通蚕種(四元交雑種)は、通常、蚕種業者が製造し、養蚕農家等に販売します。養蚕農家は、この蚕種を掃立し、稚蚕共同飼育所等で飼育を開始します。
蚕種業者は、飼育の前々年度に、想定される必要蚕種量に見合った蚕種の製造計画を立て、原々種を持っている機関(独立行政法人農業生物資源研究所、財団法人大日本蚕糸会蚕業技術研究所、蚕種製造業者等)に連絡し、それらの機関は計画に応じた量の原々種を増殖(飼育)し、それらを交配して原種を生産します。
蚕種業者は、飼育の前年度に上記の原種を購入し、それらを増殖(飼育)して交配し、普通蚕種の製造を行います。

2 このように、蚕種の製造から農家への配付に至るまでには約1年間、販売計画と原々種の生産を入れると約2年間の時間が必要となりますので、繭を生産する蚕期直前等に蚕種が必要になっても手当てができるとは限らず、新しい品種の場合は、さらに入手困難となります。

3 したがって、必要とする蚕品種を確保するには、既に普及している普通蚕品種であれば、必要とする時期の1〜2年前に農協や製糸を通じて養蚕農家に連絡すれば、蚕種製造業者につながりますが、新しい蚕品種にあっては、2〜3年前にその行動を起こす必要があります。
農協、製糸業者、蚕種業者等に縁故が無く、相談することができない方は、希望する蚕品種の性状等を提携支援センターに相談してください。
該当する品種がある場合は、新しい蚕品種の育成をしている、独立行政法人農業生物資源研究所、財団法人大日本蚕糸会蚕業技術研究所、蚕種製造業者等や、養蚕農家での飼育に関係する農協、製糸業者、蚕種業者等の関係団体等につなぎますので、その上で当該団体と連絡をとってください。

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(問37)蚕糸・絹業提携システム確立対策事業(養蚕経営の支援:繭代補填)が終了した後は、繭代に対する助成金が無くなるので絹織物業者は高い生糸を買わざるを得ないのですか。

1 この事業の目的は、養蚕農家に再生産可能な繭代を支払うとともに、製糸、製織、染色・加工等の関係者にも同様な加工代等を支払い得る高品質の絹製品を生産・販売する提携グループを構築することです。
すなわち、提携グループ関係者すべてに相応な代金を払えるような上代設定ができる高品質の絹製品を生産・販売する提携グループを構築していくわけですから、繭代如何にかかわらず、提携グループに入っている絹織物業者も相応な製織代金が得られるということになります。

2 したがって、提携グループの代表者の方などに対しては、本事業を実施する提携グループに交付される助成金は極力繭代には使わず、更に新しい製品開発や販売促進等の経費に充当することとし、繭代・生糸加工・染織の加工代等は、できるだけ早期に提携グループがつくる絹製品の販売収入の中から支払っていくようお願いしているところです。

3 国産繭からの生糸の使用を考えている製織業者、染潰し問屋等の方々は、本事業の趣旨を御理解いただき、ぜひ提携グループに参加していただきたいと思います。

(参考)
・繭代金:2,000円/sの場合の生糸代金
標準繭(生糸量歩合:18.5%)で、生糸加工費5,000円/sとした場合、
繭代金2,000円÷0.185+生糸加工費5,000円≒生糸代金15,800円/s

・繭代金:3,000円/sの場合の生糸代金
標準繭(生糸量歩合:18.5%)で、生糸加工費5,000円/sとした場合、
繭代金3,000円÷0.185+生糸加工費5,000円≒生糸代金21,200円/s

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